2018年は自分で記事を書くこと、ネットにコンテンツを載せて発信すること以上に、色んな記事やアーティストのインタビューからのインプットに影響を受けた1年だった。
アーティストの価値観や作品への思いから学ぶことが沢山あった。音楽の聴き方がアップデートされていく中で、変化を受け入れる柔軟さと、逆にこだわりの強さも感じた。
ここではこの1年の間で影響を受けた、音楽に関わるWebメディアの記事・インタビューをいくつかまとめて紹介してみようと思う。
2018年に影響を受けたWeb記事&インタビュー
音楽の聴き方が変わった1年に読んでおきたい
2018年、音楽にまつわるサービスはどう変化する? 有識者3人が予測する“新たなフェーズ” ー Real Sound
音楽業界の“過渡期”、2018年をどう進む? ──鈴木竜馬(unBORDE代表) × 竹中直純(OTOTOY代表)ー OTOTOY
YouTubeは音楽を救うかー Yahooニュース
サブスクリプション(定額配信)の普及をはじめとした音楽産業の変化とこれからについて。
上の2つは今年の前半の対談記事ですが、今も同じ変革期・過渡期の真っ只中だし、来年以降もここに書かれている状況が続いていくと思う。
もう1つのヤフーさんの記事が11月に上陸したYouTube Musicについて。
言うまでもなく、今1番音楽が聴かれているプラットフォームがYouTube。アーティストのスタンスにも影響を与えているし、これまでもYouTubeの収益構造や著作権ぐるみの話でアーティストは賛否を言い続けてきた。
何はともあれ、自分たちリスナーはアーティストになるべく多くの利益が還元される方法で音楽を楽しむべきだと思う。
サブスクリプションはCDのように買い切りではなく、昔の曲でも半永久的に利益が渡るという点で引き続き活用していきたい。
自分のための音楽を探そう
サカナクション山口一郎「20代は、影響受けるものを自分で決めない方がいい」ー Forbes Japan
今の十代に、後悔のない音楽人生を送ってほしいんだ。ー BASEMENT TIMES
「高校生の時にあのバンドに出会っていたらなぁ…」と思うことがこの1年で何度かあった。
音楽でもなんでも、自分の手で自分の好きなものを探して見つけるということを、早いうちから経験して欲しい。
自分はどういう音楽が好きで、どんな言葉に惹かれるのか。
サカナクションの一郎さんはそれを「探す遊び」と称して、10代20代を自分が楽しめる音楽探しに費やしたと話している。
地下室タイムズの石左さんも、無意識に流行りのものに流されることなく、自分で選んだカッコ良い音楽と共に、後悔のない濃密な10代を過ごして欲しい。と
自分にとっても10代はもう過去のもの。
取り返せない分、10代20代のリスナーの未来に繋がるような音楽体験に貢献したいという意識がこの1年で高まった。
個人的ベストアーティストの2018年
「“きれいごと”を言い続けたい」―RADWIMPS、愚直に貫く表現ー Yahooニュース
加速し続ける04 Limited Sazabys。10周年を経て“人生でもっとも面白い次の10年”へ。ー livedoorニュース
「自分だけ幸せ」は幸せじゃない、いい音楽は全部売れなきゃ。アジカンが考える“豊か”な音楽人生ー livedoorニュース
アジカン後藤と関和亮が語り合う、ゆとりなき今の社会に思うことー CINRA.NET
今年のベストアルバムでTOP3にランクインさせて頂いたアーティストのインタビュー記事をピックアップ。
ヤフーとかライブドアとか、音楽を専門にしていないメディアだからこそ、アーティストの枠を超えてイチ社会人、1人の大人としての価値観が伝わってくるのが良い。
4つ目のCINRAさんの記事はこの1年間自分が多くのアーティストから影響を受けたことの総まとめのようなインタビューになっているので是非読んで欲しい。
サイト運営について考えさせられた
「夏フェス革命」の著者・レジーさんにインタビューをしながら考える「フェスのお話」ー ロッキン・ライフ
「この調子だとバンド音楽はあと10年もしないうちに消滅する」ー BASEMENT TIMES
1つ目のロキ中さんのインタビュー記事は、最後の質問に対するレジーさんの答えに右ストレートを喰らった気分になった。
自分がやっていることが、特定のアーティストのファン同士の自己満足でとどまってることを痛感したし、そもそもWebとSNSを通じて批評を言い合うことに対しても、”ずっとここに居続けて良いんだろうか”という問いを抱いた。
もちろん自分の感想と意見を育てるために必要なことではあるんだけど、内輪で盛り上がるよりも、もっと外に広がるようなサイトに形を変えていく必要があると。
そして2つ目の地下室タイムズの記事。
「自分の好きなものが無くなったらイヤ」
というか「ひょっとしたら無くなってしまう」「音楽の世界の隅っこに追いやられるかもしれない」ということを、この文章からようやく現実的に感じた。
何でもかんでもフェス フェス フェスなブームも落ち着いた気がするし、SNS/動画な時代、PC1つで音楽が作れる時代にバンド音楽が目に入る機会は相対的に減っていると思うし、勿論このことは現場で楽器を鳴らしている人達の方がリアルに感じているはず。
そんな時代に、どのぐらいの距離感と熱量で自分の好きなものと向き合っていくのか、と言うことを考えさせられたのがこの2つの記事。
方向性を模索しながら、自分の軸を掘り下げながら、サイト運営を続けていこうと思う。