04 Limited Sazabys "SOIL tour"を松山市総合コミュニティーセンターで観た

2月11日、04 Limtied SazabysのSOIL tourを目撃しに愛媛県の松山市総合コミュニティーセンターへ行ってきました。

広島と仙台を欠場して今日からSOILツアーに復帰。
武道館からちょうど2年後の2/11にフォーリミ初の松山ワンマンです🔥 pic.twitter.com/jg2JKNjWwG

— Sugar (@Sugarrrrrrrock) 2019年2月11日

ツアー32本目、ワンマン9本目、バンド史上初の松山でのワンマンライブ。

ほんの少し演奏曲についても触れましたが、セットリストのネタバレはしていないので是非最後まで読んでいって下さい。

ライブレポート〜武道館からちょうど2年後の夜〜

「きっと間違えられないな武道館から2年ぶりの建国記念日のステージ！！」

2年前の2017年から2月11日、建国記念日は04 Limited Sazabysに関わる人にとって思い入れのある日になっている。

後ろを振り返った時の2階席の傾斜具合、後ろのお客さんの顔もよく見えるこの日の会場はちょうど2年前に彼らのワンマンライブを観た日本武道館の雰囲気と重なった。

「2年前のこの時間は武道館に立っていました。我々にとってメモリアルな日なので良いライブ出来る気しかしないです！」

このツアーの主役は勿論、武道館の時にはまだ生まれていなかったアルバムの曲たち。

そして、バンドのキャリアから代表曲を満遍なく演奏した武道館ライブでは披露しなかったシングルのカップリング曲なども織り交ぜていく。

「お前らこの曲知らないだろ！」とGENさんは冗談半分で言うけれど、久々の松山のライブに集まったオーディエンスは待ってましたとばかりに盛り上がりを見せた。

この日は下手の前方にいたので、曲が終わる度に目の前でリュータさんが拳を上げたり、ガッツポーズしていたのが印象的だった。

「自分で演奏しながらGENの歌詞に励まされている」とインタビューでも話していたように、自らの曲にメンバー自身が強く育てられて来たんだと思う。

「武道館の時の写真見返したんだけど、みんな一回り太ったよね。1人で串カツ田中行くようになったし(笑)」

メンバー全員30歳を迎え、そのことを感じさせるような内容のMCがこのツアーでは目立つ。

だけど、武道館以降の曲からもステージでの立ち振る舞いからも、若さと青さを失わずに大人になったんだということが伝わってくるし、自分たち以上に若い世代の心を代弁してくれていると思う。

武道館の光景をフラッシュバックさせながら観ていたライブだったけど、この日の大きなハイライトはGENさんが、

「松山市総合コミュニティーセンターは何の施設なんですか・・・・・誰も知らんのかい！！」

と問いかけたのに対して、お客さんが

「ゼップ松山！！」

と返したシーン。ご名答過ぎる。

「今日Zepp松山に集まってくれた皆さんに、音楽で生きる力を与えに来たので全力でキャッチしてください！」

松山市総合コミュニティーセンター改めZepp Matsuyamaは後半戦に連れて更に熱を帯びていった。

ライブの終盤では

「仲良くて毎日一緒にいた友達とかと一生関わっていくと思ってた人と気づいたら疎遠になっちゃったり、それでも全然平気になっちゃったりするけど、その時その時の気持ちだけは忘れたくないので、瞬間瞬間を噛み締めて、いつか終わりが来るからこそ、今を愛しいものにしたい」

と話した。

武道館のライブでも「皆いつかライブハウスに来なくなる時が来ると思う」と話していた。

もちろん「いつか離れてしまっても良い」という意味ではない。いずれ終わりが来る寂しさも吐いてしまうほど素直に未来を見据えているからこそ、アーティストとリスナーの間の結びつきはより一層強くなるのだと思う。

「もう2年経つけど、自分たちが武道館に立てるとは思ってなかったし、自分たちがやりたくてやってることでこんなに多くの人を巻き込むことになるとは思ってなかった。誰かの人生に自分の曲が良い影響を与えられているということは、僕にとっては戦争を止めるぐらいのことで、そんな仕事をさせてもらえているのがとても嬉しい」

「顔も知らない誰かに嫌われることは別に大したことではないけど、自分が自分を嫌いになるのは辛くて。でもそんな気持ちで作った曲を良いって言ってくれる人がいて、愛せなかったものもどんどん愛せるようになりました。」

自分自身が嫌になる時、悔しい時こそ、最も純粋な気持ちで音楽を欲するのかもしれない。そんな時にフォーリミの曲の再生ボタンを押して、見える世界を変えてきたリスナーが沢山いるはず。

このMCの後に披露された「Terminal」と「swim」は彼らの見る世界を大きく変えた2曲だと思うし、偶然なのか2年前と同じ曲順で鳴らされた。

さらに冒頭まで遡ると、武道館の1曲目が「monolith」だったのに対してこの日は「monolith」に込めた、音楽に賭けて夢を叶えていくロックバンドの物語の現在地を刻んだ「Milestone」でスタートしたライブだった。

夢のステージから2年経った今も、04 Limited Sazabysの物語は地続きで更新されている。

まだまだ醒めない夢みたいな現実を、まだまだ見させて欲しい。ツアーも残すところ04本。

武道館を見届けて2年間で何が変わって何が変わってないんだろうって考えてみたりもするけど、つまりは「夢みたいな現実を今も見させてもらってます」ってことだ。

あの時から転がり続けてるっていうのは今日の最初の2曲が象徴してた気がする。俺たちのロック大陸の物語はまだ醒めないまま。

— Sugar (@Sugarrrrrrrock) 2019年2月11日