Sugar(@Sugarrrrrrrock)です。
いよいよ梅雨っぽくなってきましたね。あんまり気持ちも上がってこないし身体も重いですが、ライブレポートとか書いていると書きながらライブの感触を思い出すのでテンションが上がってきます(笑)
というわけで今回のライブレポートはyonigeのツアーファイナル東京編。
Age FactoryとPELICAN FANCLUBを対バンに迎えた次世代バンドの3マンの模様をお届けしていきます。
書いた日の時点で大阪のツアーファイナルがまだ残っているので、ネタバレには注意して下さい!
ライブレポート
昨年後半あたりからメキメキと頭角を表してきたyonige。
年明けに初ワンマンを行ったかと思えばその次となった今回のツアーでは早くも東名阪クアトロを回り、全てソールドアウト。凄まじい勢いです。
4月にリリースされた「Neyagawa City Pop」を提げての今回のツアー。
ツアーファイナルとなる東名阪クアトロが3マンでそれまでがワンマンという少し変わった形で行われて来ました。
ステージにはバンドのロゴフラッグが掲げられ、開演数分前にはフロアは超満員となっていました。
Age Factory・PELICAN FANBLUB
この日のトップバッターは奈良から来た3ピースオルタナロックAge Factory。
衝動的にそれぞれの楽器を鳴らしライブの幕開けを伝えると、「真空から」「Yellow」といった哀愁漂うメロウなナンバーを披露。
芯のある力強さとともにどこか物寂しさを感じさせる清水さんのボーカルに、次々と曲調が変化していく変則的な演奏にじわじわと身が入り込んでいきます。
4曲目に披露された「Puke」に代表されるように、オルタナティブでありながらとにかくパワフルで男気を感じるのはこのバンドならではの大きな魅力。
感情むき出しで演奏するステージ上の姿は音源の何倍もの大迫力でした。
「対バン解禁される前にソールドアウトしてたから、僕らを観にきた人なんていないですよね(笑) でもそこを打破するのが快感だと思います。」
と改めて意気込みを語ると名刺代わりに来月リリースされる新作から「SUNDAY」を披露。
そして「今日からまた平日を乗り越えて、金曜夜には君と映画を!」
と最後の曲「ロードショー」がエモーショナルに胸に染み渡りました。
夏にはリリースに加えて京都大作戦などの大型フェスにもyonigeと共に初参戦するAge Factory。
関西の同世代バンドとしてこれからも一緒にシーンを駆け上がっていく姿を見続けていきたいと思いました。
2組目は下北沢のインディーズの代表格UK PROJECTから先月フルアルバムをリリースしたPELICAN FANCLUB。
そのアルバムから「深呼吸」「Night Diver」「Luna Lunatic」と曲順通りにアッパーな曲を続けざまに披露。
伸びやかに響くボーカルに、程よい浮遊感を感じるサウンド。
音源を聴いた時点ではすごいオシャレバンドなんだろうなという印象でしたが、
実際ステージを観ると勢いあまったパフォーマンスでフロアもガンガンに煽っていて、良い意味で期待を裏切られました。
続けて披露されたのはデビュー作の代表曲「Dali」
この曲こそ浮遊感がとても心地よくてバンドに興味を持ったきっかけにもなりましたが、間奏にダンサブルなビートにカッティングのアレンジが加わり一気にロック要素が増したライブチューンとなっていました。
「yonigeのファンは全体的に楽しまないイメージがあるんだけど(笑)、みんなすごい楽しんでくれてありがとう!初めて観てくれた人がほとんどだと思うから、言いたくないけど名前だけでも覚えて帰ってください!」
と確かな手応えを掴んだ様子で最後はバラード調の「花束」を高らかに届けました。
予想してたイメージとは異なる、インディーズバンドらしく勢いに乗って駆け抜けた約30分。ライブバンドとしての実力も存分に見せつけてもらいました。
yonige
そして満を持して主役のyonigeのステージ。
「大阪寝屋川yonigeですよろしく!」といつもの挨拶から、「Neyagawa City Pop」の1曲目「our time city」でスタート。
僕と同じ1994世代のyonigeがロックシーンの高みを目指すための曲、ライブで観る度に思い入れが強くなっていきます。
そして言葉を投げ捨てるようにカッとなった雰囲気で歌う「あのこのゆくえ」
「アボカド」と続けフロアの熱を引き上げていきました。
ギターボーカル牛丸ありさ、5月のVIVA LA ROCKの時に続いて代表曲にも関わらず途中で歌詞を飛ばしてましたが、そのぐらいぶっきらぼうの方がこの曲は合ってるような気もします(笑)
「渋谷クアトロは以前ウチらがまだ音源を出す前にナインスアポロの企画でライブしたことが合って、怖い先輩達に囲まれてその時はyonigeのこと知ってるお客さんほどんどいない状況でホント怖かったんですけど、今日あの、こういうことになって嬉しいです。」
とソールドアウトで満員となったフロアに感謝の言葉を述べると、
前作の「センチメンタルシスター」の4つ打ちテンポからそのまま1stミニアルバムの「バイ・マイ・サイ」へと繋ぎ、同じく1stから「サイケデリックイエスタデイ」と言ったスローテンポのナンバーも披露。
ワンマンではないもののここまで新旧幅広く曲を続けていきました。
「しがないふたり」 では夏のメロウな雰囲気を上手く表現したミドルテンポの曲調から後半一気に疾走感のあるギターロックへと変化していきます。
ガールズバンドで恋愛の歌というだけでは伝えきれない、ロックで男気を感じる要素こそ僕が思うyonigeの大きな魅力です。
「この前ネットで見たんだけど海外のライブで誰かステージに向かってアボカド投げたらしい。人にアボカド投げるヤツ牛丸以外にもおるんやな(笑)」
と、おそらくこのツアーから始まったであろうごっきんのMCタイム。
「前ここでやった時はムキムキゴリゴリの先輩に囲まれながら、ライブ終わった後も血眼になって物販の売り子やったけど全然売れんくて、、、でも今日はみんなウチらのグッズ持っとるやん!」
と興奮気味に語っていました。
次のブロックに行く前に「このツアーからMC練習しました。」とごっきんに対して言ってましたが、「いや練習した方が良いのはどっちだよ」ってツッコミしたくなったのは自分だけじゃないはず(笑)
そこから「さよならアイデンティティー」と新曲から「悲しみはいつもの中」を披露。
ギターロックの良さがストレートに伝わる8ビートに感情的な詞が追うように乗っかっていくのがたまりませんでしたね。
そして次が最大の見せ所。
「yonige初のトリビュート曲何だか知ってますか?ツアー初日それまで全くお客さんの手が挙がらなかったのにこの曲やったら一気に挙げてくれました(笑)」
と前置きして春フェスやイベントでは観れなかった「ソラニン」を披露!
正直な所僕もこれを生で聴けたのが1番嬉しかったです。
それはただASIAN KUNG-FU GENERATIONの名曲だからという理由ではなく、
yonigeの曲と言っても全く差し支えがないぐらい曲の雰囲気もマッチした名カバーだから。
最後のパートとアウトロでは鳥肌立ってました。
そして「Neyagawa City Pop」のラストナンバー「最愛の恋人たち」に続くのですが、、、
「ソラニン」専用のギターを替え忘れるというまさかの展開に(笑)
続く2テイク目の入りもどうやら誰かがミスしたらしくやり直し、、、
っていうのもyonigeじゃないとなかなか許されないですよね(笑)
3度目の正直でエモーショナルなバラードを響かせました。
「ワンマンでは沢山ふざけてたんですけど、対バンはやっぱり気が引き締まりますね。今日はいっぱい間違えたのでまたしっかり練習します(笑)またライブハウスで会いましょう!」
と本編ラストは「さよならプリズナー」で締めくくりました。
アンコールでは今は廃盤となった最初のデモCDから「女の子の日」と2ndデモから「恋と退屈」を披露。
yonige最初期の特に生々しさを感じる2曲を吹っ切れた様子で演奏したのは今のバンドの勢いを考えたらレアだったかもしれません。
3マンライブだったにも関わらず新旧合わせて全14曲。
笑いもありで全く気負いを感じさせないクアトロでの東京ツアーファイナルでした。
まとめ
5月6月と大型フェスの参戦が続き、久しぶりにインディーズバンドの対バンを観て、
未完成な部分も多い分、これからの伸びしろにとても期待することが出来たライブでした。
ツアーでクアトロを回るのはインディーズバンドにとって1つの到達点だと思うのですが、それでもいつも通りのyonigeのライブをしていたのは良かったです。
細かい部分含めると相当ミスってたと思いますが、それでも余裕かましてるぐらいですからね(笑)
このツアーが終わるとバンドにとっては初の大型フェスシーズンに突入します。
そこでさらに弾みをつけてもらいたいですね。
あとはなんと言っても自分と同世代ですから、こうして現在進行形でバンドが大きくなっているのを目撃して刺激になりましたね。
これからも節目のライブは観に行きたいと思います。
[CDレビュー] yonige 「Neyagawa City Pop」 – SUGAROCK-FESTIVAL