Sugar(@Sugarrrrrrrock)です。
今回は3/7にリリースされたKEYTALKの5枚目のフルアルバム「Rainbow」についての感想を書きました。
ロック、フェスシーンを駆け上がり今は人気バンドとしてシーンを引っ張る存在となったKEYTALK。
今作「Raibow」は今までのバンドイメージを良い意味で壊しつつ、違う魅せ方でロックバンドとしての姿勢を示した名作です。
これまでKEYTALKを追っているリスナーはもちろん、最近KEYTALKから離れていた人、KEYTALKはあまり自分のタイプじゃなさそうと思っている人ほど聴いて欲しいアルバムです!
曲を紹介しながら色々お話ししていきます。
夏、祭り、ダンス、一切ナシ!
まず、今作「Rainbow」の1番の特徴と言えるのが、
これまでのKEYTALKの主たるイメージを担っていた「夏」「祭り」「ダンス」をキーワードとした曲が1曲も収録されていないという部分。
前作でいう「Summer Venus」「MATSURI BAYASHI」
その前だと「YURAMEKI SUMMER」「MONSTER DANCE」のようなパーティーチューンが「Rainbow」には入っていない。
一聴するだけでKEYTALKが新しいモードに入ったことが分かる作品です。
じゃあこれまでの楽曲から入ったリスナーを置いていってしまうのか。
もちろんそんな心配は全く無いし、むしろここ1~2年ぐらいでKEYTALKから距離を取ったリスナーをまたグッと近づける可能性を持っていると思います。
「陽」から「陰」への変化が虹の原色を作り出す
このアルバムの根幹をなすのは、夜の深い時間帯を想起させるクールな楽曲群。
お祭りアゲアゲチューンが「陽」であるなら間違いなく「陰」的な存在感を放っている。
まず冒頭の3曲で一気に新たな世界観に潜り込んでいきます。
特に、3曲目の「ロトカ・ヴォルテラ」のクオリティが半端ではない。
新しいKEYTALKのオーラをふんだんに纏ったキラーチューンになる曲です。
演奏で魅せ、ボーカルの掛け合いで魅せ、ダンスや振り付けで一体感を煽らずともひとりでに躍らされる。
明るいキャラクターのKEYTALKでは見れなかったクールな疾走感に惹かれること間違いなしです。
ただ、影が出来るのは光があるからであり、明るい色がないと虹にはならない。
後半の「ミッドナイトハイウェイ」〜「Rainbow road」の2曲は、夜の風景を描きながらまばゆい光を放つ、前半と同じく演奏で魅せる疾走感溢れるナンバーです。
ここでピックアップした曲は、クールな青色の中にロックな赤色を秘めたライブナンバーです。
そしてその他の曲が間の緑、黄色、オレンジを描いているイメージ。
ジャンルも違えば作詞作曲も違う楽曲が原色となって、アルバム全体として七色のアーチを描いています。
「ロックバンドであること」を軸に七色に広がる放物線
色々書きましたが、この「Rainbow」、従来のアルバムと同様に傑作です。
前作「PARADISE」はメンバー四者四様のバラエティ豊かな楽曲が特徴的で、「KEYTALKは何でも出来るバンド」だという印象を強く持ちました。
何でも出来るという面は「Rainbow」の七色という部分にも表れていて、
そこに光と影の対比、雨のち晴れの対比、クールなロックと明るいポップスの対比が合わさり、12曲で1つの綺麗な虹を描いていると思います。
何より良かったのは、ロックバンドKEYTALKを強く感じられたこと。ロックバンドなので当然っちゃ当然なんですが。
このタイミングで飛び道具なし、ただカッコ良い音と演奏で魅せるロックバンドとしてある種の基本形を軸に勝負してきたのが個人的には最高でした。
大きいステージを見据えながら、ホームグラウンドであるライブハウスがもっと熱気に溢れる気がしてならない。
コアなロックファンもライトなリスナーにも届いて欲しい1枚。是非とも手に入れて聴いて頂きたいです。
KEYTALK 「Rainbow」初聴きレポート|Sugar@ロックを語るブロガー|note
僕が手に入れて初めて聴いた時の全曲感想をこちらで公開しているので合わせてチェックして頂ければと思います。曲をリアルタイムで聴いてる感覚になるかと(笑)