音楽コラム/オピニオン

平成最後の夏フェスだぞ??

「平成最後の夏」というパワーワード。何か特別で何か感情を揺さぶるような、そんな季節が到来している8月です。

なんか、みんな平成最後の夏にかまけて、今までの夏よりも遊び倒す理由が欲しいだけな気がしている。

この夏を楽しむ準備はできていますか??

てか楽しんでいますか??

 

自分のメインイベントは今年もやはりロックフェス。もうすでに満喫している人も多いかもしれない。

自分も本来ならもう満喫しているはずだったけど、その予定は台風がかっさらっていってしまった。

開催までもう数日となったROCK IN JAPANが、個人的には今年最初の夏フェス。

2014年から毎年参加し、今年でちょうど5年目のひたちなかだ。

別に平成最後だからと言って、節目の5度目だからと言って、これまで以上に気合いを入れて全力で楽しもうという気持ちではない。

むしろそういったアッパーな感情は全然湧き上がってこない。

来たるライブが、来たるフェスが楽しみでワクワクが止まらない、前日の夜眠れない。

なんて経験は今は無く、会場に出向いて最初の一音が鳴り響くまでは実感が湧かない。

5年の間で自分にとってライブやフェスはもしかしたら日常レベルの存在になった(なってしまった)のかもしれない。

いや、日常に溶け込んでいるかと言われても微妙かもしれない。

イヤホンをつけて街を歩くし今も音楽を聴きながらキーボードを叩いているけど、最近は進んで新しい音楽を求めることをあまりしていない。

だからと言って、冷めたとか飽きたとか思うこともない。

音楽は、ロックバンドは、今も昔も好きの対象、カッコ良いと思う対象の第一候補群だ。

熱量が落ちようとまた上がろうと長く続いていく関係だとは思っている。

ただ今年の夏フェスは、新規開拓とか、未知の出会いとかそういうチャンスはあまりなさそうだ。

これまで好きになって今も好きなアーティストをメインで観れたらいい。そういうラインナップを自分は選んだ。

今の自分がこれまでの5年を振り返ってみると、その時その時でロック、ライブ、フェスに対する意味合いが変わってきたように感じる。

初めてROCK IN JAPANに行った時、ロックは自分にとって拠り所であり現実逃避の場所だった。

一緒になって盛り上がりたくて、歌の意味も知らずステージも見ず、熱中症寸前までフロントエリアではしゃいでいた。

翌年のロッキンは二十歳の青春の舞台。

誰を観るかと同じぐらいに誰と行くかが大切だった。

そしてすべてが空回った。

1ヶ月前まで着ていたスーツを脱ぎ捨てて臨んだ3年目

細かいことはあまり覚えていないけど、聴くところは聴いて、騒ぐところは思いっきり騒ぐ、音だけではなく言葉の力強さを再実感したロック体験だったと思う。

“りゅうちぇる”になりきった10-FEETのTAKUMAさんが印象的だった。
この1ヶ月後に文章を書くようになってから、今に至るまでロックバンドの見方、ライブの見方はかなり変わったように感じる。

昨年の夏は、ライブの模様と感動を自分の言葉で表現しようとかなり気合いが入っていたような。

「音楽ブロガー」としての自負が今よりも断然強かった。

音楽好きに限らずもはや夏の風物詩となっているロッキンは、同級生や先輩後輩との社交の場にもなった。

そして、今年はどうだろうか。

遊びに行くって感じでもないし、盛り上がりに行くって感じでもないし、もちろんレポーターとして取材目的で行くわけでもない。

夏に観るロックバンドはこれまで灼熱の太陽と共に心身を焦がしてくれたし、まばゆい光で自分(たち)を輝かせてくれた。

今年も何らかのパワーをもらって、その経験を何らかの形で言葉にして発信することにはなるだろう。

でも、今までに比べたら何だか空虚だ。
ロックフェスに行かなきゃいけない絶対的な理由が欲しい。

youtu.be
youtu.be

こういう夏の曲だって聴きたいし、ただひとこと「夏らしいこと」として何も考えずに楽しめるのが1番なのかもしれないけど。

昨年のROCK IN JAPANで初めてライブで観た曲をきっかけに、自分を自分たらしめるもの、存在、言葉を探している。
他人の目ばかりを気にして、誰かと同じであろうとする空気感が、違和感となってずっと離れない。
言い換えれば、自分が心から信じることが出来るもの。1年ちょっとじゃ見つかるはずもないのは分かってるけど。

平成最後の夏、自分は好きなロックを心から信じることは出来るだろうか。

・・・・・・
暗い!!!暗すぎる!!!!!

でも、夏という季節とロックフェスは、いつも心にすきま風が通っていくような、開放的な気分にさせてくれる。

どんな楽しみ方であれ、心から楽しんでいる人を見ていると、なんか自然と笑ってしまう。そんな空間。

内へ内へ探りを入れて気づいたら勝手に暗くなってる自分でも楽しめる場所。

むしろそんな人に足を運んで欲しい。

ここまで長々と書いたことも、いざ現地に向かったら忘れてしまうし。終わってからまた考えるだろうけど。
何はともあれ、音の現場を自分なりに目一杯感じてこようってことですね。

平成最後の夏フェスシーズン、あなたはどんな夏にしますか?

最後まで読んで頂きありがとうございます。