先日公開したベストアルバム2018に続いて、今年のベストソングを発表するコーナー。
ベストアルバムに載せなかったアーティストの中から、沢山聴いた曲、曲単位でインパクトのあった曲、来年以降期待をかけるアーティストの曲を30曲セレクトした。
アルバムと違ってベストソングにはランキングは付けていない。数曲ずつに分けてコメントを載せたので、気になる曲があれば是非チェックして欲しい。
目次
- ベストソング2018
- sumika「ファンファーレ」
- Mrs. GREEN APPLE「はじまり」
- UNISON SQUARE GARDEN「君の瞳に恋してない」
- Official髭男dism「Stand By You」
- Hump Back「拝啓、少年よ」
- ハルカミライ「世界を終わらせて」
- SIX LOUNGE「くだらない」
- さよならポエジー「二月の中を/February」
- HERO COMPLEX「風」
- yonige「リボルバー」
- FOMARE「新しい歌」
- Track’s「Daydream」
- BAN’S ENCOUNTER「LAMP」
- チャットモンチー「たったさっきから3000年までの話」
- マキシマム ザ ホルモン「maximum the hormone Ⅱ 〜これからの麺カタコッテリの話をしよう〜」
- 9mm Parabellum Bullet「キャリーオン」
- 赤い公園「消えない」
- アイナ・ジ・エンド「きえないで」
- sleepyhead「1 2 3 for hype sex heaven」
- フレデリック「LIGHT」
- ストレイテナー「The Future Is Now」
- Lucky Kilimanjaro「ひとりの夜を抜け」
- Saucy Dog「メトロノウム」
- ネクライトーキー「明日にだって」
- SHANK「Wake Up Call」
- SAKANAMON「ロックバンド」
- GLIM SPANKY「愚か者たち」
- GEZAN「DNA」
- bacho「萌芽」
- My Hair is Bad「次回予告」
- ベストソング2018まとめ
ベストソング2018
sumika「ファンファーレ」
Mrs. GREEN APPLE「はじまり」
ポップミュージックと接続しながらブレイクした2組。
年初の今年ブレイクするバンド特集でも1番最初に挙げたsumikaは自分が描いた以上に本当に大活躍している。
ツアーでは前代未聞の初武道館3デイズ、来年は大物バンドの登竜門でもあるJRの冬のCMソングにも抜擢された。
「ファンファーレ」はロックバンドシーンの中でポップソングを鳴らして抜きん出たsumikaを象徴するような曲でありながら、ロック色もめちゃくちゃ強い。
最初の楽器の入り方とかギターの弾きっぷりはバンドの原点にある青春パンクを彷彿とさせ、爽快さとアツさが共存している。
ビッグバンドを従えたり、独自路線をひたすら突き進んでいるミセスも、今年のアルバムでモンパチのキヨサクさんと組んでパンクなナンバーを作った。
ドラムカウントからの弾けっぷりにはガツンとやられた。らしさもありつつ、こういうロックな曲を聴いて来たっていう純粋な憧れのようなものも感じられた。
来年もロックが垣間見える名曲で日本のポップミュージックに挑んで欲しい。
UNISON SQUARE GARDEN「君の瞳に恋してない」
Official髭男dism「Stand By You」
1番はゴリゴリでジャカジャカ鳴ってるロックが好きなんだろうけど、ポップ要素強めのアンセムソングも良いと思えるようになった1年。
ユニゾンは今年何度かライブで観る機会があって、特に「君の瞳に〜」の時の雰囲気に惹き込まれた。
髭男は新しさと聴き慣れた歌謡曲っぽさのさじ加減が絶妙で、「Stand By You」は本当にハマった。技巧派ポップス集団って感じ。まだまだ名曲生み出す予感しかしない。
Hump Back「拝啓、少年よ」
ハルカミライ「世界を終わらせて」
SIX LOUNGE「くだらない」
ライブハウス発の新星。自分と近い世代のロックヒーローが遂にやって来た!!という実感が湧いた。
行けなかったけど、この3組で満員にした日比谷野音のライブはまさに革命前夜のような雰囲気が伝わって来た。
3組とも歌を届ける意識の強さと気迫が音源だけでもビンビンに伝わってくる。
Hump BackとSIX LOUNGEの2曲は歌い出しから鳥肌が立ったし、ハルカミライの「ああ僕のこと 君のこと〜」のパートはこの記事で載せる曲の中でも特に素晴らしいと思う。
名門レーベルをくぐって来年から3組ともメジャーになるけど、同じ世代を背負って現場から革命を起こし続けて欲しい。
さよならポエジー「二月の中を/February」
HERO COMPLEX「風」
1つ上で挙げたHump Backとハルカミライと同じ1993年世代の2組も今年カッコ良い新作を出してくれた。
日常の鬱屈を晴らし、孤高であることを肯定してくれるさよならポエジーの歌も、日本語に振り切ったヒーローのエールと切れ味鋭いメロディックパンクも、もっと届くべき人が沢山いると思う。
昨年観た、さよならポエジー、HERO COMPLEX、Hump Back、ハルカミライの4組の対バンを、来年以降大きい会場でまた観たい。
yonige「リボルバー」
FOMARE「新しい歌」
ナインスアポロから派生したsmall indies tableもレーベル単体での存在感を放っている。
sitからメジャーに出て2年目、同世代バンド代表のyonigeは新しいタイプの曲でもyonigeらしさを存分に感じさせ、昨年の変化と挑戦をしっかり自分のものにしていた。
“自分で選んだもので世界に色をつけよう”と歌った「リボルバー」はかなり響いた。
今年大型フェスデビューしたFOMAREは若さ全開の衝動的なライブで、ひたすらヤンチャに躍動した。
激しいバンドとの共演がかなり目立った1年だったけど、季節感溢れるミディアムチューンも良曲揃いでライブハウスから飛び出せるポテンシャルも持っている。
結成当初からある「新しい歌」をもっとデッカイ場所で響かせて欲しい。
Track’s「Daydream」
BAN’S ENCOUNTER「LAMP」
ナインスアポロのニューカマー。
Track’sは昨年の時点で見つかるのも時間の問題だと思っていたら、今年はサタニックに京都大作戦をはじめ、パンク界の先輩から引っ張りだこの1年となった。
これでまだ10代とか信じられない。今1番ライブを観たいバンド。
長崎から今年デビューしたBAN’S ENCONTERの「LUMP」は1〜2月に沢山聴いた。
同じ長崎出身の大先輩、ストレイテナーのホリエさんを思わせるエモーショナルな歌、バチっと息の合ったスリーピースはやっぱりカッコ良い。近い将来、夏の稲佐山のステージに立って欲しい。
チャットモンチー「たったさっきから3000年までの話」
マキシマム ザ ホルモン「maximum the hormone Ⅱ 〜これからの麺カタコッテリの話をしよう〜」
9mm Parabellum Bullet「キャリーオン」
赤い公園「消えない」
完結と継続。
2人になって以降次から次へと変身を繰り返し、最後にデロリアンに乗ってタイムスリップするような吹っ切れ方を見せたチャットモンチー。後半の急展開には鳥肌が立った。
一方でバンドを続けていくことの決意表明となるような曲を出したロックバンド。
続けるという意志をタイトルにそのまま込めて爆音をぶっ放した9mm。
5年ぶりの新曲は俄然コッテリ、インディペンデントな方法で斬新な音楽体験をぶちかますホルモン。
ボーカル脱退という逆境から、若くして解散したアイドルと共に蘇った赤い公園。
どの曲もバンドのストーリーと結びついて、とてもエモーショナルに響いた。
アイナ・ジ・エンド「きえないで」
sleepyhead「1 2 3 for hype sex heaven」
ソロアーティストから選んだ2曲。
BiSHは今年メンバーソロの活動も活発で、中でも良かったのがアイナのソロシングル。
切なさと、女の子らしさと、サビの激しさとの抑揚にグッときた。表現力もスゴい。
アユニのベースボーカル(PERDO)もめちゃくちゃカッコ良かったし、個性派揃いだからこそソロとグループを行き来しながら相乗効果を生み出していって欲しい。
もう1組のsleepyheadは今回選んだ中では1番馴染みのないジャンルで、細かいバックグラウンドなどはあまり知らないけど、SKY-HIをはじめ豪華ゲスト陣と共にラウドな演奏とラップがとにかくカッコ良いので聴いてみて欲しい。
フレデリック「LIGHT」
ストレイテナー「The Future Is Now」
Lucky Kilimanjaro「ひとりの夜を抜け」
未来のバンドサウンド。
フレデリックの新曲は今までの曲のような中毒性を持ち合わせながら、従来の踊れるナンバーとは一線を画している。
この1年でフェスバンドから脱皮しようという姿勢が30分のライブからも新曲からも伝わってきて、この曲で更に開花したと感じた。
そして20周年アニバーサリーも終盤に差し掛かったストレイテナー。
過去の意味合いも変えるような未来を今に手繰り寄せてきたロックバンドだから歌える歌詞に近未来的なサウンドが胸を打った。
もう1曲は、これまでCHAIやD.A.N.などとタッグを組んできたlute(ルーテ)がフックアップしたLucky Kilimanjaro
初っ端の「一人の夜を抜け 何処まで行く くたびれたスタンスミス」の語感にやられた。
ソロかと思ったら6人組のバンドで、他の曲もエレクトロな曲調と低音の鳴りがめちゃくちゃ心地良い。
Saucy Dog「メトロノウム」
ネクライトーキー「明日にだって」
SHANK「Wake Up Call」
SAKANAMON「ロックバンド」
バンド自身を鼓舞して前進させるような曲たち。
サウシードッグとネクライトーキーのネクストブレイク2組からは、バンドの未来を照らすような伸びのあるエモーショナルな歌。
そしてある程度キャリアを積んだバンドの更なるエンジンとなるような曲。
メロディックヒーローSHANKはこのテンポでも胸を打たせてくれたし、SAKANAMONの「ロックバンド」は思い出したかのように何度も聴いた。
「何事でも鳴らし合ったら バンド バンド バンド 格別だよ」
想いや意志を鳴らしたところにロックは宿っているし、これだからバンドは止められない。
GLIM SPANKY「愚か者たち」
GEZAN「DNA」
bacho「萌芽」
音楽性はもちろん、自分は言葉のロックがやっぱり好きだ。
大人になるにつれて、自分がロックに救われるというよりはアーティストや自分以外のリスナーへの感情移入にベクトルが向くようになった。
けど、これらの曲は自分自身を奮い立たせてくれるお守りのような曲、ちっぽけな自分に立ち返らせてくれる曲でもある。
泥臭く人間らしく、人に優しく、心の中では何くそと中指立てながら、自分の信じたものに向かって進んでいきたい。
My Hair is Bad「次回予告」
最後はこの曲。2年前のメジャーデビューから「音楽家になりたくて」と歌いながら全国どこでもライブしに行っていたMy Hair is Bad。
今年はライブハウスから飛び出して、リリースした5曲入りEPからはバンドマンからミュージシャンにステップアップしようとしている姿勢が感じられた。
切なな瞬間を切り取ることで、刹那的な言葉を投げつけることで、今この瞬間をライブで鳴らし続けてきたバンドは、新しい切り口で”今”と”これから”を前向きに見つめている。
年明けのツアーと、来年中には出るであろうニューアルバムがとても楽しみ。
ベストソング2018まとめ
来年より良い音楽体験に繋げるための次回予告として、ジャンル関係なく選んだのも、ジャンルにこだわったのも含めて30曲選びました。
最後に今回選んだ30曲をYouTubeの再生リストにまとめたものを載せておきます。
1年を振り返るためにも、ここから新しいジャンルを広げるためにも使って頂けると嬉しいです。