ライブレポート

【ライブレポート】8/12 ROCK IN JAPAN 2018 (4日目)

Sugar(@Sugarrrrrrrock)です。

先日8/12、ROCK IN JAPAN FESTIVALの最終日に参加してきたので、遅ればせながらライブレポートを書きました。

詳細レポって感じでは正直ないですけど、自分が感じて伝えたい部分を書いたので、少し長いですけど良ければ最後までお付き合い下さい。

ライブレポート

11:45~ ゲスの極み乙女。(GRASS STAGE)

セットリスト
M1. 私以外私じゃないの
M2. 猟奇的なキスを私にして
M3. 戦ってしまうよ
M4. サイデンティティ
M5. もう切ないとは言わせない
M6. ロマンスがありあまる
M7. ドレスを脱げ
M8. オンナは変わる
M9. crying march
M10. キラーボール

「前日に会場近辺で同じファンに何度も会って気まずかった」

という絵音さんのMC以外は曲、演奏をストイックに続けた50分間。

 

2年以上ぶりに観たゲスの極み乙女。

その間に出した曲は一クセ二クセありながらもフェスの場では盛り上げに十分足りていたし、思っていた以上に演奏がロックでゴリゴリになっていたように感じた。

特に3曲目の「戦ってしまうよ」以降はテクニカルかつフィジカルなバンドサウンドに聴き入ってしまった。

 

詞も姿勢も攻撃的だし、今の方がパワーアップしてロックシーンに健在してましたね。

戦ってしまうよ

戦ってしまうよ

  • ゲスの極み乙女。
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

13:00~ ヤバイTシャツ屋さん (GRASS STAGE)

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セットリスト
M1. Tank-top in your heart
M2. あつまれ!パーティーピーポー
M3. メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲
M4. 鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック
M5. L・O・V・Eタオル
M6. 肩 have a good day
M7. Tank-top of the world
M8. サークルバンドに光を
M9. 無線LANばり便利
M10. ヤバみ
M11. ハッピーウェディング前ソング

当のメンバーもMCで言っていたように、ヤバTにGRASS STAGEはサプライズ枠だと思っていた部分もあったが、実際には目の前でネタでもなんでもない、このステージに相応しい景色が繰り広げられていた。

 

ただこの日のハイライトはこのステージ、この規模、持ち時間じゃないと披露しなかったであろう2曲。

まずは「肩幅の広さを気にするより心の広さを大切にしようと決めました」

と、こやまさんのコンプレックスをエモーショナルに歌い上げた「肩 have a good day」

「みんなそれぞれ色んなコンプレックスがあるけど、それぞれがそれぞれを支え合って、生きていけたらええのになぁ」

と曲の最後に言葉に詰まりながら叫んでいるのを観て、笑いも涙も出てこない今までになかなか経験したことのない感覚を味わった。

そして、

「大学のサークルで結成したバンドです。変なバンド名だし歌詞もふざけてるし、大学ノリだサークルノリだ、何か軽い、音楽性が何だ、こんなんロックじゃないとか言われてきたけど、1番でっかいフェスの1番でっかいステージにサークルバンドが立ってます!サークルバンドだってことに誇りを持ってやりたいと思います!!」

という終盤のMCからの「サークルバンドに光を」これは完全にガチなやつ。

 

あれこれ言われるようなキャラクターも強烈な武器だし、そこに本気で向かってきた姿勢こそロックでありパンクであると思う。

 

他の曲も文句なしの盛り上がり。3つの楽器からは重たい轟音、前方では土煙とヘドバン。

 

1週間前に観たマキシマムザホルモンと遜色ないぐらいの爆風を巻き起こしていたように自分には見えた。

サークルバンドに光を

サークルバンドに光を

  • ヤバイTシャツ屋さん
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

13:50~ ENTH (BUZZ STAGE)

セットリスト
M1. “TH”
M2. Let it die(t)〜まこっつ走れ〜
M3. HANGOVER
M4. START LINE
M5. Get Started Together
M6. Bong! Cafe’ au lait! Acoustic guitar!
M7. NO FATE
M8. ムーンレイカー

驚くことに最新曲1つも無し、このステージにたどり着くまで長きを戦ってきた曲でメロディックパンクをかき鳴らした、”名古屋TRUST REORDS特攻隊長”ことENTH

昨年末の幕張に初登場した時にライブを観て、ジャンル的にもやっぱりJAPANのフェスには合わないんじゃないかと思っていた。

 

でも、

「ちっちゃい100人ぐらいのライブハウスから始まって、薄汚ぇ布団敷きっぱなしの部屋で作った曲が、大物アーティストに囲まれた場所でやれると思ってなかったです!」

と話しただいぽんさんの姿に、憧れの場所としてロッキンを見ていたんじゃないかと感じた。

 

このフェスはアーティストにとって、多くのオーディエンスとの出会い、そしてその広がり、多くを受け入れて、また新しい入り口を開くきっかけになり得るイベントだと思う。

 

このステージがバンドにとって、レーベルにとって、そして名古屋のバンドシーンにとっての新たな「START LINE」になったら嬉しい。

ENTHの後に少し観たBACK LIFTのライブからも、同じ思いが湧いてきました。

15:30~ 04 Limited Sazabys (GRASS STAGE)

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セットリスト
M1. fiction
M2. monolith
M3. Warp
M4. My HERO
M5. Remember
M6. escape
M7. Chicken race
M8. midnight cruising
M9. Grasshopper
M10. Letter
M11. Squall
M12. swim

「きっと間違えられないな ロッキンのグラスステージですよ!」

ROCK IN JAPANにおいては1段飛ばしで飄々とこのメインステージまで辿り着いた04 Limited Sazabys。

けど、

「僕らがここに立ってる事実もかなり胸熱だけど、ここに来るまで名古屋の友達とか後輩とか、昔からライブハウスでずっと一緒にやってた、HEY-SMITH、GOOD4NOTHING、ROTTENGRAFFTY、BACK LIFT、ENTHとかと一緒にいれるのがかなり嬉しいし、ここに立ってその人達に対して中途半端なライブしたら失礼かなと思ってます。」

というGENさんのMCからは、これまでのバンドのキャリアを引っ括めて、重たいバトンを背負って立っているという覚悟を感じた。

 

「バンド始めて10年でここまで来たけど、この前までバリバリバイトしてた気がする。その時の曲をやろうと思います。ここはグラスステージなので」

という前置きで披露されたのは、このステージだから絶対やってくれると思っていた待望の「Grasshopper」

曲の終盤で中央の巨大モニターに映された「明日の自分はどうだ?」という歌詞。

来るだろうと思っていても、この演出にはいつも心を打たれる。

 

そして最後の曲は「swim」

「名古屋バンドの未来に光が差しますように!日本のロックシーンに光が差しますように!」

去年、PARK STAGEのトリで出た時は1曲目だったから聞くことが出来なかったこの曲フリが、まさに”日本のロック”を冠するROCK IN JAPANのメインステージに響き渡った。

 

聞くところによると、GRASS STAGEの大トリのサザンのライブ中に、桑田佳祐さんから「04 Limited Sazabysカッコ良かった」という言葉が上がったらしい。

 

国内最大級のロックフェスを締めくくるような国民的アーティスト達から見たら、フォーリミは今年初めて大草原に紛れ込んだ小さいバッタなのかもしれない。

ここからさらに待ち受ける高い壁を飛び越えることは出来るだろうか。

 

「4日間の1番ロックな時間をいただこうと思ってます」

GENさんが何気なく言っていたこの言葉が導く未来を自分は信じようと思う。

Grasshopper

Grasshopper

  • 04 Limited Sazabys
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

16:20~ HEY-SMITH (PARK STAGE)

セットリスト
M1. Endless Sorrow
M2. Dandadan
M3. Radio
M4. Not A TV Show
M5. 2nd Youth
M6. Let It Punk
M7. Don’t Worry My Friend
M8. Before We Leave
M9. Summer Breeze
M10. We sing our song
M11. Over
M12. Goodbye To Say Hello
M13. Come back my dog

「毎年入場規制でおめでとうございます!って言われるから1回ぐらいGRASS STAGEに立たせて欲しい」

という言葉通り、ここ最近は夏も冬も超満員。

GRASS STAGEのアーティストに負けず劣らずむしろ勝ってる曲数を叩き込んだ(おかげで5分ぐらい押した)。

 

「俺が着てるTシャツ、7月の雨で中止になっちゃった京都大作戦のです。今年の夏フェスは毎回これ着ようと思って、来年への願掛け!東から西へ、雨に負けないようにパワーを送ってくれるか?」

と西日本の復興と盟友へのエールを「Don’t Worry My Friend」に乗せ、最後のMCでは

「俺たちの音楽は絶対に、権力とかお金とか、そういうものには絶対使わないから!俺たちが共有しているこの空間のために使うから!! 」

と叫んだ猪狩さん。 現場主義のカッコ良いバンドマンだと改めて思わされた。

 

そして、このHEY-SMITHというバンド、英語詞でどインディーズでテレビも出ない、普通に生活していたら出会わないであろうバンドだけど、次のJAPANのフェスはメインステージに上がる最有力候補の1組だと思う。

Don't Worry My Friend

Don’t Worry My Friend

  • HEY-SMITH
  • ロック
  • ¥150
  • provided courtesy of iTunes

17:30~ ストレイテナー (PARK STAGE)

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セットリスト
M1. 彩雲
M2. DISCGRAPHY
M3. DAY TO DAY
M4. 灯り
M5. Braver
M6. The Future Is Now
M7. Melodic Storm
M8. シーグラス

今年のPARK STAGE最後のアクト。ダンサブル、エモーショナルに躍らせて、時にしっとり聴かせた楽曲たちが夕空に映えまくっていた。

 

「このバンド、20年音を止めずに鳴らして来ました。ロックインジャパンは2004年に初めて出て、2008年にはGRASS STAGEのトリやって、2013年にLAKE STAGEのトリ、そして今日、PARK STAGEのトリやらせてもらってます!このまま全ステージのトリやってやろうかな(笑)」

と語ったホリエさん。まだまだステージが小さくなって欲しいとは思わないけど、いつまでもこのフェスに必要とされ続ける存在であることは間違いないはず。

 

実は自分のロッキンの歴史で、出演がなかった2014年を除いて毎年ひたちなかで観ているロックバンドはこのバンドしかいない。

他のブロガーさんも言っていたけど来年も再来年もこの会場で「Melodic Storm」が観たいし、サビの前後のホリエさんのシャウトが聴きたい。

 

大トリだけどアンコールもなく颯爽とライブが終わったのも、この日の続きが来年にあることを信じているからなのかもしれない。

DSCGRPHY

DSCGRPHY

  • ストレイテナー
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

18:35~ BLUE ENCOUNT (LAKE STAGE)

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セットリスト
M1. Waaaake!!!!
M2. LAST HERO
M3. MEMENTO
M4. …FEEL?
M5. Survivor
M6. DAY×DAY
M7. コンパス
M8. VS
M9. 灯せ

4日間のLAKE STAGEのラスト。

今年のタイムテーブルが発表された時から、この位置にこのバンドがいることに、とても不思議なオーラを感じていた。

 

いくらセカンドステージの大トリとはいえ、同じ時代で凌ぎを削ってきた仲間のバンドは一斉にメインステージにジャンプアップ。

メンバーはさぞ悔しいんだろうなと思っていた。

 

けど、この位置にいることが、メインステージに立つことよりも名誉なことなんじゃないかということに気づいてしまった。

 

この時間の裏でメインステージの大トリを飾ったのがサザンオールスターズ。サザンが前回出演した2005年も同じく最終日の大トリ。

そして、その時にサザンの裏でLAKE STAGEの大トリを務めたのがELLEGARDENだった。

 

10年以上の時を経て、BLUE ENCOUNTが始まった原点とも言えるELLEGARDENと同じ状況でライブをする。

その事実だけで自分も感動的になってしまった。

 

「4日間の1番最後のLAKE STAGE、GRASS STAGEもすごく神聖な場所なんだけど、俺らにとってはこのステージでELLEGARDENが大トリやってた姿をテレビで観てたんで、夢が叶った気がしました!」

そう話した田邊さんの表情に悔しさはなかった。からこそいつになく本気だった。

 

「1年1年、死ぬ気でやったやつがここに立てる。死ぬ気でやっても立てないやつがいる。生半可な気持ちじゃないんだよ!」

「なんだろうな、来い!って言われて行くって感じじゃないんだよ。来れなかった人の分まで行けんのか?平成最後のLAKE STAGEだぞ!もっと!もっと!」

「サザンの裏とかじゃなくて、ちゃんと俺らの音楽があなたが受け取るにふさわしいのかなって考えたら不安で不安で仕方なかった。他のバンドの勢いとか道のりとか関係ない。俺らは俺らの歩き方で進んでるから、これからも隣で一緒に歩いて欲しい!」

「Waaaake!!!!」から「灯せ」まで曲を経ていくごとに多くの人が集まり、それが1つの塊になってステージ上とぶつかりあっているようだった。

 

アンコールはなかった。

スピーカーからは終演を告げる「Here Come The Sun」が、

フロアからはスマホのライトを掲げたオーディエンスによる「もっと光を」の大合唱が響いていた。

灯せ

灯せ

  • BLUE ENCOUNT
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

5年目のロッキンが終了。これからも約束の地になっていく

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いかがだったでしょうか。

これに加えて岡崎体育、LONGMAN、ハルカミライ、ACIDMAN、BACK LIFT、FOMAREのライブも数曲ずつ観てきました。

 

2014年から毎年行くようになったROCK IN JAPAN、今年でちょうど5年になりました。

初めてのロッキンで、初めてGRASS STAGEを目の当たりにして前方に行って揉みくちゃにされて、猛暑に打ちのめされた時もありました。

何も知らずにただワクワクに身を任せていたのと比べると、今は良くも悪くも慣れてしまったというか、ワクワク感が鈍くなってしまったような気がしています。

 

それでもやっぱりこのフェスにはこのフェスにしかない、言葉だけでは表せない特別感があると思っています。

 

他のイベントではなく、ROCK IN JAPANのステージでまた観たいと思うアーティストがいます。

この日観たアーティストは、1年待たずともまたどこかのライブハウスやフェスで観る機会もあると思うけど、ひたちなかのステージでまた必ず会う。

そういう約束の地に自分の中ではなっています。

 

なので6年目も7年目も、死なない限りはロッキンには行き続ける。

来年は20周年で5日間開催ですしね。

全日通すビジョンはあんまり浮かんでないけど、またあの大草原に”帰って来る”ことを約束したいと思います。