ライブレポート

04 Limited Sazabys “SOIL tour”をZepp Fukuokaで観た

Sugar(@Sugarrrrrrrock)です。

 

1月25日、04 Limtied SazabysのSOIL tourを目撃しにZepp Fukuokaへ行ってきました。

 

ツアー29本目、ワンマン6本目、リニューアル前も含めてバンド史上初のZepp Fukuokaでのライブ。

 

ほんの少し演奏曲についても触れましたが、セットリストのネタバレはしていないので是非最後まで読んでいって下さい。

ライブレポート 〜やりたいことをやっている責任を背負って突き進む〜

昨年末に新しく生まれ変わったZepp Fukuokaは大型ショッピングモールの一角にあり、街の中心からも車で遠方からもアクセスしやすい。

ライブまでの時間も有意義に過ごすことが可能なとても開けたライブハウスだと感じた。

 

 

「九州は去年のツアーでじっくり回ったんですけど、大好きな福岡はショートケーキのいちごを取っておくみたいにワンマンのために残しておきました!」

 

とGENさんが話したように、昨年末の対バンツアーからおよそ1ヶ月空けての福岡編はSOILツアー九州ファイナルとも言える。

 

会場内はほぼ正方形で横に広く、ステージは他のZeppに比べてもかなり見やすかった印象。

ポップな歌声とキャッチーなリードギターの裏で支えるバッキングとベースの音もかなりクリアに聴き取ることが出来て、流石Zepp様様な音楽体験。

“SOIL”の中でも「Kitchen」や「Galapagos」のようなキャラの強い曲も、ライブでは筋肉質な演奏で力強く放たれていることがよく分かった。

 

10年かけた天然由来の04 Limited Sazabysが詰まっているアルバムのツアーということで、これまでの楽曲と並べて披露された時の親和性もとても高い。

かといって、同じような曲が並んでいる訳でも無いし、逆に「昔の曲っぽい部分も意図的に取り入れた」とリリース時のインタビューでメンバーは話している。

 

歴代のヒットナンバーと同等かそれ以上に”SOIL”の曲が盛り上がってるのも「特別新しいことはやってないけど昔をなぞるようなこともやっていない」今作がしっかり受け入れられている証拠だ。

 

 

「俺ら平成と同い年で、平成が右も左も分からない時から年を取ってきたんですけど、そんな平成ももうすぐ終わるし、コンビニでエロ本売らなくなるしね」

 

中盤のMCではメンバーの世代を感じる話題でGENさんがひたすらオヤジトーク。それに対してリュータさん爆笑、ヒロカズさんニコニコしながら相槌、こーへーさん鬼ツッコミ。

 

「”あの空き地あの公園のゴミ箱にあるらしいぞ!”みたいな経験してないの?今の子には想像力が足りない!」

 

「まぁ何が言いたいかって言うと、形あるものはいつか終わってしまう、永遠なんて無いんだよっていう。。。今日は神回の予感がしますね!」

 

ワンマンツアーに入ってから特に金髪の彼の少年心が暴走している。

直後の折角のエモ曲で思い出し笑いしそうになってしまった。ツアー終盤に差し掛かったらちゃんとカッコ良く締めて欲しい。

 

その後も、高崎で貰ったダルマに書かれたバンドのロゴやツアーフラッグをバンクシーの仕業と言ってはオーディエンスをシーンとさせる始末。

「このツアーで何度もスベってきたからこのぐらいじゃ心折れないからね。今んとこ俺が1番楽しんでるけど大丈夫?」

まあワンマンだからこそ「こんなに自由にやっても大丈夫だ」と信頼してくれている証拠ではあるのだけど。

 

 

それだけ自由奔放に楽しみながらも、福岡の地でバンドの歩みを振り返る。

「福岡は昔から何度も来ていて、往復の高速代で赤字になっても行きたくて行ってた頃からやっとZeppでワンマン出来るところまで来れました。パンクロックに就職させてくれてありがとうございます。」

「10年バンドをやって来て、3年ぐらいCDに出せない時期があったから、CDが出てこうやって九州だったり沖縄だったり北海道まで運んでくれているのも当たり前じゃないし、本当に幸せです」

 

今、彼らが大好きな音楽で生活しているのは、その過程で「やりたいことがやれない時期」も経験しているからだ。

 

「平成と一緒に年を取ってメンバーも30になって、これからイケてるオヤジになれるか心配ですけど、やりたいことをやれている今の状況に感謝しながらこれからも突き進んで行きたいと思います」

「生活のためにやりたいことをやれない人もいると思うし、その気持ちも凄くわかる。やりたいことをやってるからこそ責任を持って、やりたいことをやれない人の分も背負って、どんな境遇になっても辞めない覚悟はあるので、これからもついてきて下さい!」

 

側から見たら充実そのものでしかない今のバンドの状況だからこそ、こうしてリスナーや周りのバンドに向けて音と言葉と姿勢で引っ張り上げようと活動をしてくれている。

そしてそれがいつまで続くかわからないことを理解しているからこそ「こんなもんじゃない」と自分自身にハッパをかけて何度でも生まれ変わるんだ。

 

 

「心無いヤツの一言で傷つくのは凄くもったいないし、それで悩む時間も勿体ない。努力の矛先を間違えないようにして下さい!」

本編の終盤に「Squall」を演奏する前にGENさんが話した。

 

努力の矛先を間違えないように、つまり自分自身のなりたい姿を都度チューニングするということ。

 

外で何をやっていようが、ライブ中は何者でも無い平等な空間。

ただライブが終わってそれぞれの日常に戻るまでの短い時間で、各々自分自身に立ち返ることも大事だと思った。

フォーリミのライブはそのための道標であって欲しい。

 

セットリストはYouTube Musicに公開しました。見たい方だけアプリをDLしてチェックして下さい!

04 Limited Sazabys SOIL tour ~one man series~ 1/25@Zepp Fukuoka