【感想】悩める学生が「モチベーション革命」を読んで。もっと人間らしく生きたいと思った。

「やりたいことがない」
「夢はあるけど叶えることを許してくれない」
 
何のために頑張るのか。何のために働くか。自分で理解していますか。
 
僕は未だに理解出来ず、自分のモチベーションの行き場を探してさまよっています。
 
そんな僕が辿り着いたのが尾原和啓さんの『モチベーション革命』という本です。
 

 
僕を含む1980年代後半以降に生まれた世代は「ミレニアル世代」と呼ばれ、生まれた時から衣食住が揃っていて、多くのモノに囲まれている環境で育ってきました。
 
「ないものがない」
 
満たされている環境で不自由なく過ごしてきた僕らは「ゆとり」とも言われました。
 
満たされているから特にやりたいこともない。
漠然とした夢はあるけど叶うわけがない。
 
そして安定を選ぶ若者 。
 
でも本音は「稼ぐために働きたくない」
 
心の底から何かを欲しがる経験のない僕らをこの本では「乾けない世代」という言葉で表現しています。
 
僕は乾けないことが将来に対する悩みの種になっています。
これからの時代、乾けない僕らは何をモチベーションに働き、稼ぎ、そして生きていけば良いのでしょうか。
 
この本は乾けない世代の僕らに対して、
 

  • モチベーションの源泉を見出す方法
  • モチベーションを生かした仕事の仕方
  • 個人で働く上で大事なマインド

 
を教えてくれます。
 
 
僕は「モチベーション革命」読んで、モチベーションの見出し方を知ったのはもちろん、
それ以上に思ったのは「もっと人間らしくなりたい」ということでした。
 
その理由を感想を綴りながら追っていきたいと思います。
 
 
ちなみにこの「モチベーション革命」、もちろん立派な書籍ですが、あろうことか最初から最後まで全章無料で公開されています!!
 
ただPDFファイルでのダウンロードになるので、紙の本が良い、電子書籍で読みたいという方はAmazonでの購入をオススメします。
 
 

レビューと感想

昔と今とでは働くモチベーションの源泉が異なる

上の世代は「達成」出来たかどうか

人間の欲望というのは、 「達成・快楽・意味合い・良好な人間関係・没頭」の5つからなります。
団塊世代以前は前の2つ、「達成」「快楽」を強く欲しました。
モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book) Kindle版 位置32

中高年、20代の親の世代は「達成と快楽」がモチベーションの源泉、頑張る大きな動機付けになっていました。

 
家族を犠牲にしてでも会社のために、社会のために働くことが常識であり美徳とされていました。
高度経済成長という時代があったように、国全体が成長する伸びしろを感じていたから。
 

やりたいことが出来なくても大きな結果を出せたら満足。
「達成」こそがモチベーションの源泉だったのがひと昔前の話。

 

乾けない世代は「意味合い」「人間関係」「没頭」を重視する

 
一方で「乾けない世代」は「達成」がモチベーションとして働きません。
 

しかし、「乾けない世代」は、うしろの3つ、「意味合い」「良好な人間関係」「没頭」を重視します。

同書 位置36.37

 

「自分が頑張る意味が持てるもの」に「自分が好きな人たち」と「とことんハマる」ことを重要視する。金銭や物理的な報酬とは関係なく〝自分の好き〟を追求する。

同書 位置39

自分が行っていることに現在進行形で「意味合い」を見出せないとやる気が起きない。
周りにいる「人間関係」にやる気が左右される。
いくら稼げるかよりも時を忘れるぐらいに「没頭」出来るような感覚に喜びを覚える。
 
つまり、古いままの価値観に乾けない世代が合わせようとして本来の力を発揮できないのが今の働き方の問題点ということです。
 
稼ぐためには働きたくないし、でもやりたいことだけやっていても、、、
この溝を埋められないから会社からこぼれていく若者が多い。
 
逆に夢を投げ出す若者も多いんだと思いました。
 

AI、ロボット… テクノロジーの進化が既存の働き方を狭める

上の世代とのモチベーションの違いともう一つ、乾けない世代が意識すべきは「テクノロジーの進化」
 
今でも仕事の多くはコンピューターに取って代わられています。
そしてこれからの時代、AIやロボットが発達したら「代わりの効く人材」がいよいよ本当に代わられてしまう。そんな日が来るのもそう遠くないのかなと。
 
レジスタッフがいなくなる。運転手がいなくなる。
 
体系化、効率化できる仕事が人間の手からどんどん離れていく。
 
そこでふるいに落とされるのは、おそらく若い世代なのではないかと思いました。
 

これからの時代に必要なのは「偏愛」と「没頭」

では、時代の変化とテクノロジーの進化に伴い、僕たち人間は未来に何を求めていけば良いのでしょうか。
 
答えは「偏愛」「没頭」です。
 

「偏愛」「没頭」とは

AIの時代になって、合理的、作業的なことは、もはや人間がコンピューターに勝つことはできなくなりました。 しかし、「なぜか自分だけが頑張る意味が持てるもの」。つまり偏った愛、偏愛によるモチベーションは、人間にしかないものです。

同書 位置66

人工知能にも代替不可能なもの……それは「嗜好性」です。簡単に言えば、「私は誰になんと言われても、これが好きだ」という偏愛です。人が頭で考えて、答えを出せるようなものは、人工知能のほうがより優れた答えを早く出せるようになります。一方で、人の嗜好性は、非常に非効率なものなのです。

同書 位置514

 
誰にも代わりがきかない、単純ではなく非効率だけど自分だけが頑張る意味合いがあるもの。
イコール「偏愛」がこれからのモチベーションの源泉になるということです。
 
そして、偏愛を注いだ物事に「没頭」すること。

自分が行うすべての作業に基準を設けて、そのなかで成長し続けるのが「没頭」なのです。その真摯な姿勢を支えているのは、成長し続けるためのプロ意識。「戦う相手は自分である」という心持ちです。

同書 位置276.277

好きなことに対して自らの手で行動基準を作り、その中で成長していくことが「没頭」
 
相手は社会ではなくて自分。好きに対する自分だけのプロフェッショナルな意識が没頭を支えます。
 
そしてこのこと自体で自らを幸せに出来ます。
 

乾けない世代は本当のモチベーションの源泉を見出せていない

逆を言うと、乾けない世代がモチベーションを見失う理由は、今の行いに「意味合い」「没頭」を見出せていないから。
 

「乾けない世代」の多くは、自分の幸せを構築する要素が「意味合い」や「没頭」であるにもかかわらず、今の仕事のなかにそれらを見出せていない状態なのかもしれません。

同書 位置292

そして、偏愛を注ぐだけの「意味合い」と「没頭」で幸せが満たされるべきなのに、それ以外の要素に時間をかけてしまうからだと思います。
 
今の世の中は本来不要な情報と時間に追われているし、
「これだけ時間をかければ上手くなる」とか、
「これを学べば稼げる」「こうすれば将来安泰」みたいな必勝法がありません。
 
ないというか選択肢が多すぎて選べません。
 

「これをやれば成功する」という黄金律がない時代の今だからこそ、自分だけにしかできないことを突き詰め、楽しみをお金に換えていくことができる「乾けない世代」は強いのです。

同書 位置300

 
「乾けない世代」は自分で自分の道を選んで突き詰めることで楽しみ、楽しみをお金や信頼に変える可能性を秘めています。
 
その可能性を高めるために僕が必要だと思ったのが冒頭で書いた「人間らしさ」です。
 

忘れちゃいけない「有り難さ」と「人間らしさ」

 
忘れてはいけないのは偏愛も、没頭も、「人じゃないと出来ないこと」だということ。

先の見えない、この変化の時代において間違いなく言えること。それは、一見非効率に見える人間の「好き」を突き詰めて、その「好き」に共感する人が「ありがとう」とお金を払ってくれる〝偏愛・嗜好性の循環〟こそが、残っていくということです。

同書 位置609

 
当たり前のことだけど人の信頼は人に感謝されることで生まれます。
お金などの価値はそこから生まれてきます。
 
そして、これも色んな所で言われていることですが、
人に感謝されるのは文字通り、「有る」のが「難しい」と書いて「ありがたい」こと、なんですよね。
 

これからの仕事で大事なのは、自分にとって得意なことで、いかに相手にとって「有ることが難しいこと」を探し当て続けるか、ということなのです。

同書 位置500

 
好きなことに没頭したら、「自分に出来ないこと」「自分にしか出来ないこと」がよりはっきりすると思います。
 
それに伴って個性はもっとはっきりするし、ニーズとウォンツの歯車もがっちり噛み合う。
 
「ありがたいこと」を探し続けることで、人としてあるべき姿にもっと近づけるんじゃないかなと魅力を感じました。
 

まとめ : 時代とテクノロジーの波を人間らしさで乗りこなそう

といった感じで、改めて僕が「モチベーション革命」を読んで感じたことをまとめます。
 

  • 乾けない世代と上の世代とではモチベーションの源泉が異なる。
  • AIやロボットに乾けない世代の仕事が代わられる可能性。
  • これからは”偏愛”と”没頭”をモチベーションに仕事をする必要がある。
  • “偏愛”も”没頭”も人にしか出来ないこと。
  • だから”ありがたさ”と”人間らしさ”をこれから更に大事にしたい。

 
この流れに則って仕事が出来ているかと言ったら今は全くですが、偏愛と没頭は今の僕でも十分強みとして活かせるんじゃないのかなと思いました。
 
自分の好きなことを多くの目に見られる場に発信することはとても重要で、この本で教えてくれた内容はブログで発信することにも十分な意味合いを与えてくれました。
 
僕のブログは偏愛に対して没頭した過程と結果を発信する、人間らしいものにこれからどんどん育てていきたいです。
 
非効率で単純にはいかないこだわり、趣味、嗜好を極めた人はロボットに代わられません。
 
テクノロジーの波を乗りこなして人間らしく生きている人が勝ち残る。
 
そんな未来を信じて進みたいと思います。
 
 
「モチベーション革命」は僕と同じく悩める若者をやる気にさせ、不安を行動でかき消す1冊です。
後は是非手に入れて自分のモチベーションの源泉を探してみてください。
 

 
冒頭でも記載しましたが、この「モチベーション革命」はなんと最初から最後まで全章無料で公開されています!!
 
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