ライブレポート

武道館で"ロックバンド"My Hair is Badを観た。夢のステージで"生命"を叫んでいた。

熱狂を終えて、一夜明け。
ロックの聖地、日本武道館。
これまでの集大成とか、軌跡とか、これからの野望とか、そういうのを観たわけじゃない。
まるでドラマみたいなノンフィクションのドキュメンタリー。
戦争を知らない俺たちに、歌と楽器で血と汗の殴り合いを見せてくれた。
今のこと、過去のこと、これからのこと、
幸せのこと、幸せだった過去のこと、
それらをひっくるめて、「生命を歌っている」と話していた。

生命を歌ったロックバンド

どういうつもりでそう言ったのか自分には知る由もないが、とてもしっくり来た。
誰よりも自分らしく、生々しく、刹那を表現する。
その理由は、いつか必ず終わりが来ることを知っているから。
そして、そのことを何より恐れているからだ。

youtu.be
未来を怖がって、昨日を抱きしめている。
未来に期待したいなんて撤回だ。
絶対終わりが来るから、”今だけ”を続ける。
youtu.be
内なる感情、すべて赤裸々に曝け出す。
でも、何も恐れることはない。恥ずべきことはない。何も痛くない。
夢を見ている間は自由だから。
何も痛くない。何も怖くない。何も感じない。
youtu.be
好きな音楽を、やりたい音楽を握りしめて、歌と楽器を武器にして叩きつける。
こんな生き様が、「ロックバンド」という形に集約されていた。
ロックバンドという生き方に賭けて、生命を歌っていた。

人生を賭けるとは、幸せとは

ライブを観てから、1人で考えていた。
自分たちにとって、生命を、人生を賭けてやりたいことって何だろうか。
ライブの1つや2つ観たところで、人の人生なんて大して変わらない。
本当にやりたいことなんて、簡単に見つかるものじゃない。
じゃあ、今感じられる幸せって何だろうか。
こんな文章書いてる時よりも、現場の音に、言葉に酔いしれて、
それをカッコ良いと思って気持ちが高まる自分に酔って、
拳を高く突き上げている時が今は1番幸せだ。
言葉にするのは、その幸せが消えてしまうのが怖いから。
上手く伝えられなくても、言葉にすれば、消えてなくならないと思うから。
音に酔わされ躍らされる立場でありながらも、表現者でいたいから。

youtu.be
誰より自分が。
そういう自分でいたくて、ロックバンドに力をもらっています。
youtu.be
最高の夜をありがとう。また今度。
きっと1週間もすればまた会えるだろう。
行けるものなら何回だってあの感動をもう1回。
でも、この日のことはずっと忘れないでいたい。
youtu.be
2018年3月30日。
満開の桜が迎えた満員の武道館から、
満天の星空、銀河までかっ飛ばしたホームランを。